2011年4月24日日曜日

人をうらやましがることについて

 人をうらやましがることがあるか?


 うん。めっちゃ、ある。あるというか、もう、毎日うらやましがってばかり。

 もっとかっこよく生まれてたら、ジョニー・デップになってたら、もっとお金持ちの家に生まれてたら、ビルゲイツがお父さんだったら、もっと才能があったら、レオナルドのような才能があったら…。

 人をうらやましがるのはある意味で本能だ。共感する力と同義なものなのかもしれない。その人が感じているものを、その人を見ることによって、自分も体験する。例えばこんな感じ。きれいなおねぇさんを連れて、うまいものを食べてる野郎なんかみると、もうほんと腹の中で紅蓮の妬みのマグマが煮え立つよ。そしてこう思う。なぜ俺じゃないんだ?

 妬み、嫉み。僻みがこの世を構成する、と我が師匠美輪明宏がおっしゃっていたが、まさしくその通りだ。とくにビジネスや、恋愛などの場において、リアルな利害が絡む場においては、その“真理”がよく顔を出す。いやぁ、実に人間って“穢い”ものなんだよねぇ。

 だがそれは、裏をかえせば“生きるエネルギー”の裏返し。おいしいものを食べた時の無常の喜び。好きな人と一緒にいる時の胸の高鳴りと感動、しあわせ~。。。ぽわわわ~ん。。。などなど。それ自体としてはどれも素晴らしいものもの。ただそれが奪い合いになった時に、足るを知るの均衡が破れた時に、それが穢いものになる。

 嫉妬をするのはよくない。と一般的に言われているが、俺はおおいにしてもいいと思う。

 ただ、うらやましがることにもルールがある。 

 うらやましがるのは、それだけではネガティブなものにも思われがちかもしれないが、裏を返せばそれは、それだけ向上心が強いことの裏返しともとれる。美意識が高いのかもしれない。自分のあるべきかたちを求めてる結果がそういった形で心の中に表れるわけだ。こんなのはわたしじゃない。あぁ、あの人がうらやましい。どうせ私なんて…といった負のスパイラルになる羨望は決して建設的でない。これは悪いうらやましがりのパターン。

 うらやましがるということと、憧れるということは紙一重である。人によっては同じ意味でこれらの言葉を使っているかもしれないが、俺自身としてはやっぱり、憧れるという言葉には羨ましがるという言葉よりもポジティブな印象が入る。人をうらやましがるのではなく、憧れればいのだ。いうなれば憧れることはいいうらやましがりのパターンなのだ。

 おおいにうらやましがるべきだ。

 ただ大事なのはその後で、なんの努力もしていないのに、大きな成果を求めるのはやっぱり違う。羨ましいなと思わせる人間はその裏で、血の滲むような努力をしているケースがほとんどである。よくよく聞いてみれば、幼いころに両親をなくしていたり、例を挙げるなら、トランペット奏者では一日何時間も練習して、口から血が出ても吹き続けたりしたり、売れっ子マンガ家は、もうほんとうにボロボロになるまでも筆をとり続けたりしている。楽して成功パターンなどこの世にはない。この世には正負の法則なるものがある。これも美輪さんの受け売りの法則であるが、簡単にいえば、ノーリスク・ノーリターン。ハイリスク・ハイリターンということ。

 話が広がり過ぎる~~~。うわ~~~ん(+o+)

話を戻す。つまり、簡単にまとめると、人をうらやましがることは、その人の努力などの後ろにある目に見えないもの、その人が背負ってるものにも、目を向けて、その人の努力までも背負ってやろうとする覚悟を持った者だけが、その人を羨ましがられるということである。

 そして、そういったうらやましがりができたときには、あら不思議、それは憧れるということになっている。

 何の脈絡もなく、ただその人を妬むうらやましがりは、想像力がないねぇ。その人を貶めることは自分も貶めることになる。その人の努力を含めた、目に見えないところまでを想像したうらやましがりは実に素晴らしい、憧れといったものになる。

 まとめ;自分に甘えた妬み、嫉み、僻みがうらやましがることであり、自分に厳しく、自分を磨き続けることを誓った妬み、嫉み、僻みを憧れること、というのである。


 憧れることへのワンポイントアドバイス;自分の宿命は受け入れること。自分の来歴に敬意を持つこと。宿命とは、変えられないこと、もの。親だったり、性別だったり、国や、環境だったり。運命は変えられる。自分の宿命を受け入れて、そこから、さぁ、どうするか、ということが運命である。



 だから俺は、毎日色んな人をうらやましがってる。その人の目に見えないところを想像しながら。

 自分が五体満足であることに、日本に生まれたことに、この顔に生まれた事に、男に生まれたことに、今まで健康で生きられていることに、この才能に、色んな様々なことに感謝しながら。

 

計564円也 (納豆、ねぎ、たこやき、肉団子、)


 

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